【必読】健康経営の鍵は禁煙!企業が取り組むべき効果的な6つの対策と注意点

健康経営 禁煙

禁煙対策は従業員の健康維持だけではなく、業務効率の最大化など企業側が得られるメリットも大きいため、健康経営に欠かせない対策です。

企業の健康経営に役立つ実践的な禁煙対策は以下の6つです。

「基準を満たした喫煙所の設置」や「20歳未満の者の喫煙場所への立ち入り制限」は健康増進法で義務づけられています。企業は積極的に禁煙対策に取り組むことが必要です。

当記事では、企業が健康経営の一環として禁煙対策を導入する手順や注意点、活用できる助成金についても詳しく解説します。

最後まで読めば、健康経営における禁煙対策の重要性と具体的な実践方法がわかり、自社での禁煙対策をスムーズに進められるでしょう。

資料ダウンロードはこちら
健康診断結果の一元管理マニュアル

企業が健康経営のために禁煙対策をする必要性-法律との関係は?-

健康経営 禁煙 法律との関係

企業が健康経営を推進する理由は、健康増進法が改正されたからです。2018年に改正された健康増進法では、望まない受動喫煙を防止するための対策が義務化され、喫煙エリアの制限や標識の掲示が求められています。

また、2020年4月には改正された健康増進法が全面施行されました。そのため、企業は禁煙対策の積極的な導入が必須です。

マナーからルールへ
改正された健康増進法が、2020年4月1日より全面施行されます。
2018年7月、健康増進法の一部を改正する法律が成立しました。
このことで、望まない受動喫煙を防止するための取り組みは、マナーからルールへと変わります。

引用元:厚生労働省

企業が禁煙対策を講じることは法的リスクの回避に直結します。

禁煙対策を怠った場合、罰則として行政から改善の指導・勧告・命令が下されます。そのあとも改善がみられない場合は、過料が適用されるため注意が必要です。

○ 改正健康増進法においては、以下の義務を課すこととしている。
【全ての者】①喫煙禁止場所における喫煙の禁止、②紛らわしい標識の掲示、標識の汚損等の禁止
【施設等の管理権原者等】③喫煙禁止場所での喫煙器具、設備等の設置禁止
④喫煙室内へ20歳未満の者を立ち入らせないこと 等
○ 義務に違反する場合については、まずは「指導」を行うことにより対応する。指導に従わない場合等には、義務違反の内容に応じて勧告・命令等を行い、改善が見られない場合に限って、罰則(過料)を適用する。

引用元:厚生労働省

資料ダウンロードはこちら
健康診断結果の一元管理マニュアル

健康経営に役立つ!実践的な禁煙対策6選

健康経営 禁煙対策 6選

健康経営に役立つ実践的な禁煙対策は以下の6つです。

禁煙対策の基本は、基準を満たした喫煙所の設置です。ここでは、禁煙セミナーや禁煙成功者への表彰制度についても詳しく解説します。

最後まで読めば、具体的な禁煙対策の実施方法がわかり、働きやすい職場環境を作れるようになるでしょう。

基準を満たした喫煙所の設置

健康経営の実現に向けて、基準を満たした喫煙所を設置します。

健康増進法の改正により、屋内での喫煙が原則禁止されているため、以下のように適切な喫煙エリアの設置が求められます。

項目条件内容
喫煙専用室○ 喫煙が可能
× 飲食等不可
一般的な事業者が設置可能
加熱式たばこ専用喫煙室△ 加熱式たばこに限定
○ 飲食等可能
一般的な事業者が設置可能
(経過措置)
喫煙目的室○ 喫煙が可能
○ 飲食(主食を除く)等可能
施設の全部、または
一部に設置可
喫煙目的施設に限定
喫煙可能室○ 喫煙が可能
○ 飲食等可能
施設の全部、または
一部に設置可
既存特定飲食提供施設が
設置可能
(経過措置)

引用元:厚生労働省

喫煙場所を明確に区分して受動喫煙を防止すると、非喫煙者の健康を守れます。また、喫煙室の種類に応じた標識を掲示し、利用者に対してわかりやすく案内することも必要です。

20歳未満の従業員の喫煙場所への立ち入り制限

20歳未満の従業員の喫煙場所への立ち入り制限は重要な対策です。健康増進法の改正により、20歳未満の者は喫煙エリアへの立ち入りが禁止されています。

【施設等の管理権原者等】

④喫煙室内へ20歳未満の者を立ち入らせないこと(以下省略)

引用元:厚生労働省

違反した企業は、行政からの指導や罰則を受ける可能性があります。

※ 違反があった際には、都道府県知事等の指導によって改善を図る。
(20歳未満の者が受動喫煙をしている場合に相談窓口で受付け)

引用元:厚生労働省

企業は喫煙エリアにわかりやすい標識やポスターを掲示し、20歳未満の従業員が誤って立ち入らないように対策します。また、定期的な教育や説明会を実施し、従業員全体へルールの徹底的な周知も必要です。

上記の禁煙対策により、法的なリスクを回避できます。

禁煙セミナー・講習会の実施

健康経営を推進のためには、禁煙セミナーや講習会の実施も効果的です。禁煙セミナーや講習会の内容は以下の通りです。

  • 禁煙支援の専門家を招いた講義・セミナー
  • 禁煙支援の専門家のカウンセリング・指導
  • 実践的なワークショップ
  • 禁煙成功者の体験談を共有

イベントでは、禁煙の重要性や健康への影響について従業員に詳しく説明します。喫煙者には禁煙のメリットや具体的な方法を学んでもらい、非喫煙者には受動喫煙のリスクを理解してもらうことが可能です。

また、禁煙成功者の体験談の共有は、喫煙者のモチベーションを高められます。禁煙セミナーや講習会に取り組むことで、従業員全体の健康意識が向上し、職場環境の改善につながります。

ポスター・社内報による啓発活動

禁煙対策として、ポスターや社内報を活用した啓発活動を行いましょう。職場の目立つ場所に禁煙を促すポスターを掲示すると、従業員の意識を高められます。

また、社内報での最新情報の定期的な発信は、従業員の禁煙意識がさらに向上します。

ポスターや社内報には、禁煙成功者の体験談や専門家のアドバイスの掲載も有効です。

従業員が目にする掲示物は、禁煙情報が際立つため、禁煙に対する理解と共感を促進できます。

禁煙成功者への表彰制度の導入

禁煙成功者への表彰制度の導入は非常に効果的です。禁煙を達成した従業員を表彰することで、ほかの従業員の禁煙意欲が向上します。

例えば、禁煙成功者には社長からの表彰状や記念品を贈呈すると、達成感とモチベーションが高まるでしょう。1~3年など、年間単位で禁煙に成功した従業員に、お祝い金を渡すことも有効です。

上記の取り組みは、職場全体の健康意識を高めるだけでなく、禁煙を目指す従業員のサポートにもつながります。

ただし、非喫煙者が不満を抱える可能性があるため、表彰制度は従業員全員が納得した場合に導入すると良いでしょう。

禁煙製品の無料提供

禁煙対策の具体的な取り組みとして、禁煙製品の無料提供は有効な対策です。無料提供におすすめな禁煙製品の例は以下の通りです。

  • ニコチンパッチ
  • ニコチンガム
  • 禁煙アプリの利用券

長時間労働やストレスが多い職場環境の場合でも、禁煙製品の利用で禁煙の成功率が高まります。また、無料提供によって従業員が気軽に禁煙に挑戦できるため、全体の健康意識向上にもつながります。

禁煙製品の提供は、従業員の健康管理に積極的に取り組む姿勢を示し、健康経営の一環として企業全体のイメージが上がる対策です。

資料ダウンロードはこちら
健康診断結果の一元管理マニュアル

健康経営のために禁煙対策を導入するには?流れを3つの手順で解説

健康経営 禁煙対策 手順

健康経営のために禁煙対策を導入する流れは以下の通りです。

健康経営を実現するためには、職場全体の状況把握が重要です。ここでは、禁煙対策計画や従業員に向けた情報発信についても詳しく解説します。

最後まで読めば、禁煙対策の導入手順がわかり、健康経営の実現に向けた具体的な行動がとれるようになるでしょう。

①職場全体の喫煙状況の調査・把握

健康経営の実現のためには、職場全体の喫煙状況を徹底的に調査・把握します。社内の喫煙率を計算し、喫煙に関するアンケートを実施しましょう。

喫煙者だけでなく、非喫煙者の意見も収集し、全従業員の視点を反映した公平な対策を立てることが重要です。

さらに、喫煙者が抱える問題点や非喫煙者が感じている不満を明らかにすると、職場全体の健康管理に役立つ具体的な禁煙対策を策定できます。

丁寧な調査によって、職場環境の改善を図るための効果的な施策が講じられるでしょう。

②状況に合った禁煙対策の計画を立てる

職場の喫煙状況を把握したあとは、状況に合った禁煙対策の計画を立てましょう。社内の喫煙率や従業員の意識調査結果をもとに、自社が抱える課題を明確にします。

自社の課題が明確になったら、以下のような禁煙対策を実行しましょう。

  • 喫煙エリアの見直し
  • 喫煙専用室の設置
  • 喫煙者への禁煙支援プログラム

非喫煙者の健康維持のために、受動喫煙対策の強化は欠かせません。全従業員が快適に働けるように、禁煙対策を計画してください。

③従業員に禁煙対策の情報を発信する

従業員に対して情報を積極的に発信し、理解を深めることも重要です。

禁煙対策の目的やメリットについて社内で説明会を開催し、健康経営の意義を共有しましょう。社内報・メールニュース・掲示板などを活用して、禁煙の重要性や具体的な施策を継続的に伝えることが効果的です。

また、健康イベントやセミナーを定期的に開催すると、禁煙に関する従業員のモチベーションアップが期待できます。

従業員一人ひとりが禁煙の意義を理解し、自発的に取り組む姿勢を持つことで、企業全体で健康経営を推進できます。

資料ダウンロードはこちら
健康診断結果の一元管理マニュアル

どんな効果がある?健康経営における禁煙対策の4つのメリット

健康経営 禁煙対策 メリット

健康経営における禁煙対策のメリットは以下の4つです。

禁煙は従業員の健康維持・増進に寄与し、病気による欠勤を減少させます。ここでは、禁煙対策によって業務効率や生産性が向上する理由についても詳しく解説します。

最後まで見れば、禁煙対策の効果がわかり、導入に向けた具体的なステップを踏み出せるでしょう。

従業員の健康維持・増進

健康経営における禁煙対策は、従業員の健康維持・増進に大きな効果があります。なぜなら、長期間の喫煙は、以下のような健康被害を引き起こす可能性が高いからです。

  • がん
  • 心筋梗塞
  • 脳卒中
  • 慢性閉塞性肺疾患

国立がん研究センターも以下の内容で発表しています。

喫煙は、がんだけでなく、狭心症、心筋梗塞、脳卒中、慢性閉塞へいそく性肺疾患(COPD)など、さまざまな病気の原因にもなります。さらに、喫煙している本人だけでなく、周りの人にも肺がんなどの健康被害を引き起こすことが分かっています。

引用元:国立研究開発法人国立がん研究センター

禁煙によってさまざまな病気の予防が可能です。また、味覚や嗅覚も改善されるため、栄養バランスが整った食事を摂るようになるでしょう。結果として、従業員の健康が維持・増進されます。

業務効率を最大化できる

企業の禁煙対策は、業務効率の最大化に大きく貢献します。なぜなら、喫煙者は喫煙のために頻繁に業務を中断し、専用スペースまで移動する人が多いからです。喫煙のための移動時間の積み重ねは、業務効率を低下させる要因となっています。

禁煙対策を導入すると、喫煙による離席時間を減少させ、業務に集中できる環境を整えることが可能です。さらに、非喫煙者との不公平感が解消され、職場全体のモチベーションも向上します。

禁煙による健康改善も相まって、従業員のパフォーマンスが高まり、業務効率の最大化が実現できるでしょう。

生産性が高まる

健康経営のための禁煙対策によって、生産性の向上が期待できます。喫煙で健康を害すと、病気のリスクを高めるだけでなく、集中力や仕事のパフォーマンスにも悪影響を及ぼす可能性が高いです。

禁煙に成功すると、従業員は健康を維持しやすくなり、病気による欠勤や体調不良が減少します。

また、ニコチン依存から解放されることで、ストレスやイライラが軽減され、精神的にも安定した状態で仕事に取り組めるようになります。

病気のリスク回避・仕事のパフォーマンス向上・ニコチン依存の緩和は、企業全体の生産性向上にもつながる重要な要素です。

企業のイメージアップにつながる

企業の禁煙対策は、自社のイメージアップに直結します。禁煙対策の積極的な実施は、従業員の健康を重視する企業姿勢を内外に示すことができ、社会的責任を果たしていると評価されます。

受動喫煙防止の取り組みによって、非喫煙者にも配慮した職場環境が整備され、働きやすい企業としての評価が高まるでしょう。健康を大切にする企業イメージは、優秀な人材の採用や顧客からの信頼獲得にもつながります。

具体的な禁煙対策に取り組むことで、企業への帰属意識・信頼感を引き出すことが可能です。

資料ダウンロードはこちら
健康診断結果の一元管理マニュアル

健康経営における禁煙対策の4つの注意事項-企業に与えられる課題とは?-

健康経営 禁煙対策 企業の課題

健康経営における禁煙対策の注意事項は以下の4つです。

従業員の理解を得るために十分な準備期間を設けることが必要です。ここでは、禁煙対策において経営陣に求められる姿勢や逆スモハラについても解説します。

最後まで見れば、企業の禁煙対策における課題がわかり、禁煙対策を効果的に導入できるでしょう。

禁煙対策の導入前に十分な準備期間を設ける

禁煙対策を導入する際は、準備期間を十分に設けることが重要です。喫煙者の行動を急に変えるのは難しく、準備が不足していると反発や混乱を招く可能性があります。

従業員の意識を徐々に変えるために、禁煙の意義やメリットを説明するセミナーを開催し、禁煙サポートプログラムなどを整備しましょう。

禁煙の成功率を高めるためには、全社一丸となって取り組む姿勢が求められます。

経営陣こそ率先して取り組む

禁煙対策の成功には、経営陣の率先した取り組みも重要です。社長や役員が自ら禁煙に取り組む姿勢を示さないと、従業員全体の意識は高まりません。

経営陣は、専門家を招いた講義やセミナーへ積極的に参加し、カウンセリングを受ける姿勢を見せてください。

経営陣の姿勢が従業員に伝わると、禁煙対策の効果が高まり、健康経営が強化されます。

逆スモハラ発生のリスクがある

禁煙対策を進める際に注意すべき点の一つに、逆スモハラ発生のリスクがあります。逆スモハラとは、非喫煙者が喫煙者に対して禁煙を強要したり、喫煙行為について嫌がらせを行ったりすることです。

逆スモハラの過度な要求は、喫煙者の精神的苦痛を招きます。

万が一、喫煙者が逆スモハラが原因で退職した場合、不当な退職勧奨と見なされ訴訟に発展するリスクが高まります。

喫煙の有無は個人の自由です。企業は従業員間のトラブルを避けるためにも、逆スモハラに対する周知徹底を図ることが必要です。

禁煙対策を進める際には、全従業員に対して適切な情報提供と教育を行いましょう。

喫煙所の急な撤廃は避ける

健康経営を進める中で喫煙対策を強化する際、喫煙所の急な撤廃は避けるべきです。喫煙者にとって突然の喫煙所撤廃はストレスの原因となり、反発や反感を招く可能性があります。

従業員の理解と協力を得るためには、禁煙対策の段階的な導入と明確なコミュニケーションが不可欠です。

喫煙者へのサポート体制を整え、禁煙支援プログラムや代替手段を提供することで、企業全体でスムーズな禁煙対策が実現します。

資料ダウンロードはこちら
健康診断結果の一元管理マニュアル

禁煙対策に活用できる健康経営の助成金

健康経営 禁煙対策 助成金

健康経営における禁煙対策に取り組む場合、受動喫煙防止対策助成金を活用できます。受動喫煙防止対策助成金の概要は以下の通りです。

項目内容
対象事業主・労働者災害補償保険の適用事業主
・中小企業事業主
助成対象・一定の要件を満たす専用喫煙室
・指定たばこ専用喫煙室の設置に必要な経費
助成率
助成額
・喫煙室の設置などに係る経費のうち、
工費、設備費、備品費、機械装置費など3分の2
(主たる業種の産業分類が飲食店以外は2分の1)
・上限100万円

引用元:厚生労働省

受動喫煙防止対策助成金は、受動喫煙防止のための施設設備に対して助成されます。禁煙対策に取り組む経営者や人事・労務担当者は、受動喫煙防止対策助成金を活用して企業の費用負担を抑えましょう。

令和6年度(2024年度)の申請受付はまだ発表されていないので、厚生労働省からのアナウンスを待ってください。

資料ダウンロードはこちら
健康診断結果の一元管理マニュアル

健康経営の禁煙対策に関する4つのよくある質問

健康経営 禁煙対策 よくある質問


健康経営の禁煙対策に関するよくある質問は以下の4つです。

禁煙対策は健康経営優良法人に認定されるために必要不可欠な対策です。ここでは、企業が禁煙対策に取り組む理由や禁煙対策におけるメリット、禁煙外来の費用補助についても解説します。

最後まで見れば、企業や従業員から寄せられる質問と回答がわかり、素早く禁煙対策に移れるでしょう。

健康経営優良会社に認定されるためには禁煙対策が必要?

健康経営優良法人に認定されるためには、評価項目である喫煙対策が必須です。

全国健康保険協会の資料「健康経営優良法人申請のすすめ」にも、評価項目の中に受動喫煙対策の取り組みが明記されています。

中小規模法人部門評価項目【必須項目】

□受動喫煙対策に対する取り組み
○適合基準(抜粋)
 従業員の受動喫煙防止に向け、全ての事業場において、敷地内禁煙、「労働安全衛生法の一部を改
正する法律に基づく職場の受動喫煙防止対策の実施について」(平成27年5月)の「4 受動喫煙の防
止のための措置」を基に、屋外喫煙所の設置(屋内全面禁煙)又は喫煙室の設置(空間分煙)を行って
いること。

引用元:全国健康保険協会 岡山支部

具体的には、喫煙率の低下を目指す取り組みや、受動喫煙対策の実施が求められます。企業は禁煙対策に取り組むことで、従業員の健康促進と職場環境の改善を図り、健康経営優良法人としての認定を目指せます。

会社はなぜ禁煙対策に取り組む?

企業が禁煙対策に取り組む理由は、受動喫煙を防止する取り組みが、健康増進法によって義務化されているからです。健康増進法の義務を果たしていない企業は、行政からの指導が入るほか、過料が科される可能性があります。


義務に違反する場合については、まずは「指導」を行うことにより対応する。指導に従わない場合等には、義務違反の内容に応じて勧告・命令等を行い、改善が見られない場合に限って、罰則(過料)を適用する。

引用元:厚生労働省

禁煙対策は企業に課されている義務です。経営者や人事・労務担当者は、法的リスクを避けるためにも、禁煙対策に積極的に取り組みましょう。

禁煙したほうが良いのはなぜ?

禁煙することで、従業員の健康維持・増進と生産性向上、業務効率化が図れます。また、病気の予防や医療費の削減が期待でき、健康的な職場環境を整えることも可能です。

禁煙対策は企業イメージの向上にもつながるため、健康経営の一環として重要です。

禁煙外来は会社が補助してくれる?

企業が禁煙支援制度を導入している場合、従業員の禁煙外来費用が補助されます。禁煙支援制度を福利厚生の一環として導入している企業も多いです。

また、禁煙治療費を補助する民間の健康保険組合も存在します。

医療機関の禁煙外来を受診し、第三者による禁煙証明の添付があった方に対して、禁煙外来治療自己負担金額への補助金として5,000円(上限)を支給します。

引用元:鈴与健康保険組合 

禁煙を考えている人は、企業や健康保険組合が禁煙外来費用を補助していないか問い合わせましょう。

資料ダウンロードはこちら
健康診断結果の一元管理マニュアル

まとめ:禁煙対策を実施して健康経営の実現を目指そう

健康経営 禁煙対策 まとめ

健康経営において禁煙対策は欠かせない取り組みです。健康増進法でも受動喫煙を防止する取り組みがルール化しており、企業には積極的な取り組みが求められています。

健康経営に役立つ実践的な6つの禁煙対策を、もう一度おさらいしましょう。

禁煙対策は、従業員の健康を守り、企業の生産性向上やイメージアップに寄与します。さらに、健康経営優良法人の認定にもつながります。

ただし、禁煙対策を進める際には、従業員の理解を得ることが重要です。喫煙者への支援体制を整え、強制的な取り組みではなく、自発的な禁煙を促してください。また、逆スモハラの発生リスクに注意し、全従業員が快適に働ける環境を作りましょう。

禁煙対策を効果的に実施することで、企業全体の健康経営が促進され、従業員の働きやすい環境が整います。最終的には、企業の持続的な成長と社会的な信頼の向上にもつながるでしょう。